虫歯治療は進行度で変わる(C₁~C₂)

冷たい物が沁みたり、何かを噛んだときに痛いと感じたら、その原因の多くの場合は虫歯が考えられます。多くの人が人生に一度は罹るとされる虫歯は、歯周病と並ぶ歯を失う二大原因の1つとされています。歯は一番外側が硬いエナメル質、その内側が象牙質です。自覚症状は虫歯が奥に進むにつれて変化し、それに応じて治療法も変わってきます。一般的に進行度はC₁~C₄で分けられます。まずC₁、虫歯がエナメル質つまり一番外側の層に留まっている状態です。沁みる・痛いといった自覚症状はありません。病変部を削り、コンポジットレジンという樹脂製の歯科材料を詰めて修復します。浅い場合には削らずに様子をみることもあります。続いてC₂、象牙質に達しているものの歯髄には及んでいない状態です。この段階では冷たいものや甘い物が沁みるようになります。痛みは鋭いのですが、原因になったものが口の中からなくなればすぐに消えます。C₁と同じ治療で良い場合もあれば、虫歯の部分が大きければ歯科技工士が作るインレ―という詰め物をはめ込む事もあります。場合によっては、歯で歯髄を覆う覆髄の後、詰め物をします。虫歯が深く、歯髄に極めて接近している場合は、覆髄の一種「歯髄温存法」を試みる事もあります。