「矯正治療をしていて開咬になってしまった。顎の骨が短くなる病気は治療が出来ないと言われた」という質問。矯正治療中に開咬になったというケースで、考えられる原因としては、治療前には目立たなかった舌を突き出すという癖が、歯の移動や顎の位置の変化によって現れたというのが挙げられます。この場合、舌の訓練や舌癖除去装置というものを用いると治せるのではないかと考えます。鼻や喉の病気で口呼吸をし、開咬状態になった場合、耳鼻科で原因を調べてもらい、鼻呼吸が出来るように治療を受ける必要も出てくるかと思います。また、「顎の骨が短くなる病気」という事の真意は不明ですが、顎関節の退行性変化による開咬が考えらえるのではないでしょうか。その場合、退行性変化が停止して安定するのと、自覚症状がなくなるのを数年間にわたり観察診断した後に治療を考えるべきかと思います。矯正歯科専門医の他に、顎関節治療の専門医との連携も必要となってくるかもしれません。